天候システムについて


RPGやシミュレーションなどのゲームの中には天候によって、
パラメータに変化を起こすシステムが取り入れられているものがあります。
ぱっと思いつくのがタクティクスオウガ
あと、新桃太郎伝説も天候システムがとりいれられていました。


現実世界において、天候という要因は無視できないものであります。
雨が降っていれば、視界が悪くなるし、雨音で足音が消えるので隠密性が高くなります。
手や足を滑らせやすくなり、視界が悪くなることもあいまって攻撃は外れやすくなるでしょう。
また、夏の暑い日差しの中では金属製の鎧は赤熱し、直接肌に触れると火傷してしまいます。


それでは実際にゲームにとりいれたとき、どういう扱いをされているでしょうか?
上記のゲームの例を取れば、雨の場合、雷系の魔法が強くなり、炎系の弱くなります。
また、どちらのゲームにも若干ではありますがキャラクターの得意な天候が存在します。


しかし、上記のゲームをやってみると天候システムは全然ゲームの面白さに貢献していない*1
桃太郎伝説にしろ、タクティクスオウガにしろ、天候に左右される魔法がそれほど使い勝手の良い魔法でないために、
ほとんど使われません。殴った方が安定して強いわけです。
得意天候で使う場面があったとしても、ダメージ増加はせいぜい2倍。期待されるほど強くはありません。
そして、苦手天候でダメージが減ります。
経験則ですがユーザーというものは自分に不利だった出来事というものは長く覚えているものですが、
有利だったことというのはあまり覚えていません。
私の場合、天候システムというと、

  • タクティクスオウガのバルマムッサで、サンダーストームを相手に使われて痛かった記憶、
  • 桃太郎伝説では雷雨でいなずまの術を使ったところで、殴りとはそれほど威力が変わるわけでもなくろっかくのために術を温存しておいた方がよっぽどマシだった記憶、
  • 天候によってダメージが増えることより減ることの方が多かった記憶。

など悪い思い出は結構覚えてますがいい思い出はほとんどありません。


さらに終盤はダンジョンにもぐってしまうので天候システム自体、意味がないものになってしまいます。
ボス戦のような、一回一回が大切な戦闘においてダメージの向上が多少なりとも天候システムから得られるなら
天候にあった装備をしようと思うことがあるかもしれませんが、ボスというものがだいたいダンジョンにもぐっているため
せっかくの天候システムが意味のないものになっています。


と、ここまで徹底的に天候システムを叩いてきましたが、
それでも天候システムをあえて導入するなら、
天候によって戦術を変えることができるようにするため、
属性攻撃のダメージの増減をやや大きめにしてほしいところです。
感じとしては天候にマッチした魔法を使ったとき、FFで弱点攻撃をついて攻撃したぐらいに
ダメージが増えてほしい(2〜4倍ぐらい?)。
(これは自分のしたい天候になるまで待つという冗長性が出る危険性もありますし、敵の魔法が痛くなる危険性も高いですが)
また、天候を変更できる気象希少なアイテムを用意してキャラクターが天候システムを利用しやすくする。
また、戦士のような魔法を使えない職業のためにロッドのような別途の属性攻撃の手段を提供する必要があるかもしれません。


振り返ってみてRoguelikeで天候システムを採用しているものというと
TObandぐらいしか思いつきません。*2
それも、あんまりゲーム性に関係しているとは思えませんでした*3
天候システムは視覚的な効果が大きいので、Roguelikeには不向きかもしれません。
それにずっとダンジョンに潜っているわけだし。

*1:ゲーム自体は面白いですよ。

*2:SAngbandにも天候がついているらしいです。魔法領域と、スキルのみ影響があるとか。あと天気予報のスキルもあるとのこと by @nothereさん

*3:私が*勝利*したときも天候は無視して進めていました